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常磐津:常磐津一巴太夫 〜日本音楽の巨匠
常磐津CD/常磐津一巴太夫

国内盤CD
常磐津/常磐津一巴太夫
税込価格2,500円
カルタコム価格2,380円(税込)
■税込価格から5%割引
商品番号VZCG509
常磐津一巴太夫(ときわず・いちはだゆう:1930〜):常磐津節浄瑠璃方として現在ただ一人の人間国宝。表現の巧みさ、声の良さ渋さで、東西の歌舞伎に引っ張りだこの当代第一人者。近松門左衛門の人形浄瑠璃「夕霧阿波鳴渡」を原作とする、人物表現の細やかさと、滑稽な笑いの中にある人情味・・。大坂新町の廓にある吉田屋を舞台にした「廓文章」の、酸いも甘いも噛み分けた味わい深さが見事に表現された、常磐津一巴太夫一代の名演を、最新デジタル新録音!

■常磐津一巴太夫(ときわずいちはだゆう)プロフィール
京都出身。五歳で観世流謡曲・仕舞を習い、十五歳で長唄を習う。1948年:常磐津文字一朗師に師事。1952年:常磐津一巴太夫をゆるされる。1954年:大阪中座にて歌舞伎興行の初舞台を踏む。1967年:大阪朝日座にて歌舞伎興行の立語りをつとめる。1981年:重要無形文化財常磐津節の綜合指定を受ける。1991年:松尾芸能賞を受賞。1992年:大阪府民劇場賞受賞。1995年:重要無形文化財保持者(人問国宝)の認定を受ける。京都府文化功労賞、滋賀県文化賞、大津市文化特別賞を受賞。1999年:京都市文化功労者の指定を受ける。2000年:勲四等旭日小授章の叙勲を受ける。2003年:国際アカデミー賞受賞。「三世相錦繍文章」婆術祭レコード部門で大賞を受賞。
現在:社団法人関西常磐津協会理事長、芸団協関西協議会会長、常磐津節保存会理事、財団法人京都市芸術文化協会名誉会員。


一巴太夫師の常磐津浄瑠璃は、現在もっとも油の乗り切った観がある。まず美声であり、声がよく通る。これは歌舞伎の舞台では大切な条件である。それでいて演技を引き立てて邪魔にはならない。とくに浄瑠璃所作事ともなれば、俳優がその役になりきって、観客をうっとりとさせるためには、すぐれた浄瑠璃の助けがなくてはならない。近年では俳優の方からぜひにと声がかかる。とくにこのCDに収められている「吉田屋」では、上方系の演技にぴったりとはまって、江戸系の浄瑠璃である常磐津がいきいきとその本領を発揮している。
[初演]
寛政二年(一七九〇)五月、江戸市村座の夏狂言「四季風流彩色扇」の冬の部大詰に初演された。夏芝居だったので四季にちなんだ四本立ての軽い芝居だったが、大当たりであった。「四季風流彩色扇」は次のような構成だった。
春、いろは縁起−堤の段、鷲の段
夏、染分手綱−染の段、詮議の段
秋、平治合戦−社の段、踊の段
冬、夕霧恋の鳴門
で、冬の部の大詰がこの常磐津。配役は夕霧(瀬川富三郎)、伊左衛門(三世沢村宗十郎)ほか。初演の時の常磐津の出演者は次の通り。
三弦 岸澤式佐
常磐津兼太夫 鳥羽屋里夕
同 須磨太夫 同 里苗
[実説]
夕霧は実在した遊女で、もと京都島原扇屋の抱えだったが、主人とともに寛文十二年(一六七二年)大坂へ下った。夕霧はまたとない美人で、西鶴は『好色一代男』で「神武このかた、たぐいなき」と絶賛している。しかし惜しくも延宝六年(一六七八年)正月六日に短い生涯を終えた。享年二十七歳とも二十二歳とも伝える。
[芝居の主人公として]
その死を惜しんで同年二月三日から、荒木与次兵衛座で「夕霧名残の正月」という芝居が上演され、恋人に当時の和事の名人坂田藤十郎が藤屋伊左衛門に扮して、大当たりを取った。伊左衛門は実在しない。ちなみに藤十郎は生涯に十八度もこの役を勤めている。
[浄瑠璃の夕霧]
近松門左衛門の「夕霧阿波鳴渡」の上の段は、早くから豊後節で語られてきた。宮古路豊後掾の正本があり、また常磐津文字太夫は同じ題名で宝暦五年(一七五五年)に語っているが、それらは残らなかった。それを宮薗節に脚色したのが宮薗鸞鳳軒で、宝暦十二年刊の『宮薗雲井桜』に「夕霧由縁の月見」として収められている。そこで地歌「由縁の月見」を余所事に使い、ほとんど現行の演出の基本形が作られている。
[舞台]
この常磐津曲は、義太夫の「廓文章」をもとに作曲されたもの。上方歌舞伎ではこの常磐津曲と竹本の掛合で上演されるが、江戸風な演出では清元を使うこともある。現行の歌舞伎では上方風が喜ばれ、片岡仁左衛門型と中村鴈治郎型とがある。

[演奏]浄瑠璃:常磐津一巴太夫/常磐津和左太夫/常磐津巴瑠幸太夫/常磐津二三太夫、三味線:常磐津八百二/岸澤巳之吉、上調子:常磐津祐二郎
録音:2004年11月26日、ビクター青山スタジオ301

■吉田屋-其扇屋浮名恋風(そのおおぎやうきなのこいかぜ)、作曲:鳥羽屋里夕
1. <前弾>
2. 〜冬編笠の赤張りて〜 (★試聴)
3. 〜うさんらしく吉田屋の〜
4. 〜あこれあこれ喜左〜
5. <合方>
6. 〜無残やな夕霧は〜
7. 〜明け暮れ恋しい夫の顔〜
8. 〜とうに死ぬるはずなれど〜
9. <合方>
10. 〜よく若にご万歳や〜
11. 〜夕霧涙もろどもに〜
12. 〜恋には義理のあるものを〜
13. 煎薬と煉薬と〜
14. かかるところへ喜左衛門〜


【解説書】 日本語 [2005年4月6日発売]

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