【解説書の一部】 仙人爪弾き
阮咸(ルアンシェン)は古来から伝わる伝統楽器である。
阮咸(ルアンシェン)は、中国の漢時代に伝わった撥楽器として、遼寧省輯安古墓壁画に見られるほか、嘉峪関の漢墓中の画像碑の上に描かれたものもある。竹林の七賢人については広く知られているが(その中にも阮咸を奏でる人がいた)、敦煌をはじめとする幾つかの洞窟の彫塑や壁画にもよく描かれている。
現代はよりダイナミックな音楽表現が好まれている。
古代の阮咸は、飛天楽器の一つとして美しい楽伎の演奏する姿で残されているが、近代化に伴って数々の楽器改良の風潮が中国国内でも高まり、仙人の楽器として知られた阮咸も、中院や、フレットのない大院など現代の阮咸へと改良され、今やいろいろなスタイルの楽器として活躍している。古代の人々が音楽性におけるこまやかさ、心の内面における安らぎや精神性を求めていたのに対し、現代ではより一層ダイナミックな音楽表現を好むようになったと言えるのではないだろうか。いずれにしても、東洋人が生んだオリジナル楽器である既成楽器の演奏を、現代の人々に広く聴いていただくことができるという事は、何よりも喜びである。

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