【解説書の一部】 中国の美音/胡弓
二本の弦と本体の竿が離れているため、二胡の演奏は大変難しい。だがそれが返って微妙な表現を生む。
日本でもお馴染みの二胡(中国では二胡を胡琴と呼び、胡弓は日本だけの呼び方である)は、現代中国の代表的な擦弦楽器(中国語では拉弦楽器)である。二胡の演奏は大変に難しく、二本の弦と本体の竿は相当に離れており、その弦を押さえても竿まで押さえ切ることはできない。バイオリンのように押さえれば音程は安定するのだが、それができないのである。それだけに指のほんの少しの力加減で音色や音程や音量が変化してしまう。逆に他の楽器では出せない微妙な表現を生み出すこともできる。このように繊細な楽器であるが、それ故に大胆な演奏も可能となる。
劉継紅は映画音楽で活躍し、コンテストでも優勝。中国でも屈指の二胡演奏家である。
劉継紅は、独奏音楽会以外にも130本もの映画音楽の録音に参加。主たる映画は〈紅櫻夢〉〈西遊記〉〈少林寺〉〈紫禁城〉などの巨編で、今でも彼女の素晴らしい演奏を聴くことができる。1982年の中国は済南で行われた民族楽器による「全国演奏家コンクール」において、二胡部門で一等賞を獲得している。
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